お店で買い物をしていると、いろいろなマークがついた商品が販売されています。
しかし商品のマークにはどのような意味があるのか、エシカル消費と関係あるのか、イマイチわからないですよね。
今回はエシカル消費と関係のあるマークと、その内容についてご紹介します。
まずはエシカル消費の概要についてご説明します。
エシカル(ethical)とは「倫理的な」という意味を持っています。
わかりやすくいうと「人や社会、環境に対して配慮していること」という解釈が可能です。
つまり地球に配慮した行動はすべてエシカルな取り組みといえるでしょう。
また、わたしたちは基本的になにかを消費しながら生きています。
これらの行動はすべて消費行動です。
消費行動にエシカルな要素を取り入れることを「エシカル消費」といいます。
地球環境に配慮したエシカル消費を行えば、世界中の人や社会、環境問題に対して貢献ができます。
エシカル消費を行う例として、認証マークがついた商品の購入が挙げられます。
商品の認証マークとは、その商品が人や社会、環境に配慮したものであることを証明するものです。
それぞれ独自の基準が設けられており、その条件を満たした商品だけが認証マークを付けられます。
こちらでは、認証マークがついた商品を購入することで貢献できることを大きく4つに分けて説明します。
認証マークのついた商品を購入することで環境に貢献できます。
先ほど説明したとおり、わたしたちは常に消費しながら生きています。
しかし消費行動は、本来環境に対して悪影響のある行動といえるでしょう。
消費だけではなく、今は商品も大量に生産されており、その分多くのゴミが発生します。
大量生産・大量消費・大量廃棄が続くと、やがて地球温暖化や環境汚染が進行してしまうのです。
以下のような特徴がある環境にやさしい認証マークの商品を購入すれば、環境問題の解決につながります。
動物や海洋生物を支援する認証マークの商品もあります。
森林伐採や地球温暖化が進むと、陸地の動物の住む範囲が狭くなり、やがて絶滅する危険性があります。
また漁業による乱獲が繰り返されると、海洋生物が減少し、水産資源の枯渇問題にも発展するでしょう。
動物の支援や持続可能な漁業につながる商品の購入により、動物の安全が守られ、豊かな水産資源の確保ができます。
認証マークの商品を購入することは社会への貢献にもつながります。
日本の商品は、発展途上国で生産された原材料を使用しているケースも多いです。
しかし先進国との格差により、発展途上国の生産者が格安で取り引きを強いられていることも珍しくありません。
このような特徴のある認証マークがついた商品を購入することで、社会問題への解決に貢献することができます。
近年、ネット通販が流行したことで、地元のお店で商品を購入する頻度が少なくなりました。
地元での買い物が減ると地域の経済が回らず、わたしたちの生活にも影響が出る可能性があります。
認証マークには世界規模のものだけでなく、地域独自のマークや、伝統的な商品につけられるマークなどがあります。
このようなマークのついた商品の購入が、地域の活性化につながります。
実際にどのような認証マークがあるのでしょうか。
こちらでは、エシカル消費に関係するマークの概要を説明します。
エコマークとは、商品の生産から破棄されるまでの過程で、環境への負担が少ないと認められた商品につけられるマークです。
商品を評価するにあたって、以下の4つの項目が基準となります。
「製造」や「リサイクル」などの段階の一部だけでなく、商品全体のライフサイクルを通して、4つの基準をもとに判断をしています。
エコマークの商品の種類は多岐にわたり、文房具や建築資材など、さまざまな場所で見かけることが多いです。
Rマークとは、再生紙である古紙パルプがどれくらいの割合で配合されているのかが表示されているマークです。
たとえば「R100」というマークが表示されていたら、古紙パルプの配合率は100%。
「R70」と表示されていたら、配合率は70%です。
その商品がどのくらいの再生紙を使用しているのかが一目ですぐにわかるのが特徴です。
Rマークのついた商品は以下のとおりです。
紙はわたしたちにとって欠かせない資源の1つです。
紙を再利用することで、ムダのない資源の活用が可能となります。
グリーンマークとは、原材料に古紙を40%以上利用した商品につけられるマークです。
グリーンマークのついた商品は紙関連のものだけでなく、断熱材に使用されるセルローズファイバーやペット用品など、さまざまな種類があります。
また特定の商品には別の基準が設けられているケースもあります。
フェアトレード認証ラベルとは、原材料の生産から商品になるまでの過程で、公平な取り引きがされていることを証明するマークです。
このマークは、発展途上国と先進国との不公平な取引による社会問題がきっかけで普及するようになりました。
フェアトレード認証ラベルのついたおもな商品は以下のとおりです。
フェアトレード商品の購入により、貧困で困っている発展途上国への貢献が可能です。
出典:認証ラベルについて|フェアトレードとは?|fairtrade japan
有機JASマークとは、化学肥料や農薬を使用せずに生産された商品につけられるマークです。
実は商品に「有機」や「オーガニック」と表示するには、有機JASマークの認証に合格しなければいけないのはご存じでしょうか。
そのため身体にやさしいお肉や野菜を探すときは、有機JASマークを目印にしておくとわかりやすいです。
FSC® (Forest Stewardship Council)認証とは、適切に管理した木材や、一定の基準を満たしたリサイクル資材から作成した商品につけられるマークです。
このマークには以下の2つの基準があります。
どちらも5年間の有効期限があり、FM認証では10の原則、70の基準が設けられていることから、厳しい審査であることがわかりますね。
FSC®認証マークがつけられている商品は、コピー用紙やトイレットペーパー、紙ストローなどがあります。
出典:森を守るFSCマークとは | Forest Stewardship Council
レインフォレスト・アライアンス認証は「社会・経済・環境」の持続的強化につながる方法で生産された商品・原材料につけられるマークです。
以下の4つのテーマに焦点をあてて決められています。
自然環境だけでなく、幅広い範囲に配慮をした商品が対象です。
このマークがついている商品は、農業・農園に関係したものが多く、コーヒーやバナナ、トイレットペーパーなどが挙げられます。
出典:「レインフォレスト・アライアンス認証」とは何を意味しているのですか?
MSC認証(Marine Stewardship Council)とは、水産資源を適切に管理し、海洋生物に配慮した漁業で得られた水産物につけられるマークです。
海洋生物の乱獲により、海洋資源の枯渇が問題視されていることから生まれました。
専門家チームで構成された機関が漁業を訪問し、一定の基準にしたがって水産資源を獲得しているのかを判定します。
いつまでも魚をおいしく食べるためには、MSC認証マークのついた商品の購入が大切です。
RSPO (Roundtable on Sustainable Palm Oil)認証とは、亜熱帯で生息している生物に配慮した商品につけられるマークです。
このマークには以下の2つの認証制度に分けられます。
「P&C認証」は一定の基準で持続可能な生産が行われているかの認証で、「SC認証」はサプライチェーンのシステムが整っているかの認証です。
おもな対象はパーム油を使用した商品であり、洗剤が中心です。
認証マークのついた商品を購入することで、森林伐採で亜熱帯の動物が住み家を失わないための保全活動に貢献できます。
出典:RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証について
GOTS認証とは、オーガニックな原材料の使用で社会や環境に配慮した商品につけられるマークです。
この認証には、おもに2つの種類があります。
基本的にオーガニック繊維を使用した衣類が対象ですが、その他にもアクセサリーやタオルなどの商品もあります。
有害な成分・素材が取り入れられていない商品は環境だけでなく、自身の健康にもやさしいといえるでしょう。
GAP(Good Agricultural Practice)認証とは、食品安全だけでなく労働安全や環境保全などの持続可能性を確保した農場につけられるマークです。
この取り組みにより、農業運営における生産管理や効率性の向上などにつながります。
具体的な取り組みとして、以下の項目を徹底しています。
環境や人に配慮している証明であるGAP認証をアピールすることで、エシカルな取り組みを実施している農場としての認知度が高まります。
リーピングバニーとは「クルエルティフリー」を認証した商品につけられるマークです。
クルエルティフリーとは、原材料の生産から商品の流通までの過程で動物実験が行われていないことを意味する言葉です。
おもな商品には、化粧品やクリーニング商品などが挙げられます。
あまり知られていませんが、これらの商品は動物実験が行われていることがあります。
そのためリーピングバニーのついた商品の購入は、動物に配慮した行動といえるでしょう。
出典:クルエルティフリーの意味・基準は リーピングバニー認証マークを知ろう
ふるさと認証食品とは、その地域の伝統的な食品や素材を活かした食品に対して、一定の基準を満たしたものにつけられるマークです。
ふるさと認証食品には3つの「E」がついたマークが特徴的です。
ふるさと認証食品の購入は、地域の活性化につながるエシカルな取り組みといえます。
PEFC(Pan European Forest Certification)認証は、持続可能な森林管理を目指すための認証制度です。
森林本来の機能を維持しつつ、原材料として生産できるようにすることが目的です。
PEFC認証には以下の2種類があります。
これらの2つを取得できる点は、FSC認証と同じです。
PEFC認証とFSC認証のちがいとして、審査が行われる際のガイドラインが異なる点です。
出典:PEFC認証制度の特徴 – 森林認証SGEC/PEFCジャパン
省エネルギーラベリング制度とは、家庭でよく使用される商品の省エネ性能を判断するために、ラベルで表示するものです。
ラベルには以下の3つの種類があります。
省エネルギーラベルには、それぞれの商品の省エネ性能が決められている目標基準を達成しているかを表示します。
統一省エネラベルは「星の数でつけられた商品の省エネ性能」と「省エネルギーラベル」と「年間電気料の目安」を表示。
簡易版統一省エネラベルは「省エネルギーラベル」と「年間電気料の目安」が表示されています。
冷蔵庫やテレビ、エアコンの省エネ性能が数値でわかるので、エシカル商品を購入する際の目安となりやすいです。
グリーンキーエコラベルとは、環境に配慮した設備や運営がなされている宿泊施設のための認証制度です。
2022年1月の段階で、世界の3,600以上の宿泊施設がこのラベルを取得しています。
グリーンキーエコラベルを取得したホテルや旅館を利用することで、旅行先でも環境への配慮が可能です。
身近な取り組みだけでなく、どんな場所でもエシカルな行動を意識したい人は、この認証ラベルのある宿泊施設の利用がおすすめです。
認証マークのついた商品は地域や環境、人などに配慮しており、エシカルとの関係性も強いです。
「エシカル消費に取り組みたいけど、なにを買えばいいかわからない」という人は、ぜひ認証マークのついた商品の購入からはじめてみましょう。
もちろん商品だけでなく、企業が提供するエシカルなサービスもあります。
エシカルノーマルでは環境にやさしいハウスクリーニングを行っているので、家を掃除したいと思っている人はぜひご利用ください。
エシカルノーマルでは地球環境や人に最大限配慮したハウスクリーニングを行っています。
「家の中を綺麗にしたいけど、外の環境を汚したくない……」
そんなエシカルな考えを持っている方は、ぜひご活用ください。
※10Rとは3Rのリデュース(ゴミを減らす)、リユース(繰り返し使う)、リサイクル(再利用する)から、独自に7つのRを追加した理念です