最近テレビやネットで「エシカル」や「サステナブル」という言葉を見かけることが多くなりました。
「話題になっているのは知っているけど、その言葉の意味を知らない」という人もいると思います。
今回はエシカルとサステナブルの意味やその違いなどについてご紹介します。
エシカルとサステナブルは「環境」に関係する言葉だと、なんとなく理解している人もいるのではないでしょうか。
確かにそのとおりですが、2つの言葉には若干の意味の違いがあります。
こちらではエシカルとサステナブルの具体的な意味を説明します。
エシカル(ethical)とは英語で「倫理的、道徳的」を意味しています。
もう少しわかりやすく表現すると「環境や社会、人に配慮すること」です。
つまりエシカルな取り組みとは「環境や社会、人に配慮した取り組み」と表せます。
明確な定義は定まっていないものの、環境・社会・人などに貢献した行動はエシカルな取り組みといえるでしょう。
また「エシカル消費」「エシカル商品」という言葉もよく使用されるようになりました。
エシカル消費・エシカル商品は「環境や社会に配慮した消費をすること、あるいはその商品」を指します。
サステナブル(Sustainable)とは英語で「持続可能な」という意味があります。
エシカルが「環境や社会、人に対して配慮すること」に対して、サステナブルは「環境を守りつつ持続可能な状態を作ること」と表すことが多いです。
そのためサステナブルは、エシカルと比較すると視野をさらに広くしたイメージを持つとわかりやすいです。
エシカルとサステナブルは意味の違いこそあるものの、その関係性は密接といえます。
どちらもその背景には環境汚染や気候変動、格差社会など、世界的な問題を解決するために生まれた言葉です。
エシカルな取り組みはサステナブルな取り組みを助長し、その逆も同様です。
また方向性が似ていることから、同じ意味で使用される場合もあります。
「エシカルな〜」という文脈を「サステナブルな〜」と言い換えても意味が大きく変化するわけではないので、厳格に使い分ける必要はありません。
大切なのは言葉の具体的な意味ではなく、その行動です。
「環境にいい」という言葉を見かけると「エコ」をはじめに思いつく人もいると思います。
エコはエコロジー(Ecology)からきている言葉で「環境にやさしい」という意味で使用されることが多いです。
エコは「環境」に焦点を当てた言葉のため、エシカル・サステナブルの要素の1つと捉えることも可能です。
また「経済」の意味があるエコノミー(Economy)という言葉も使用されるようになっているので、エコの定義は時代とともに少しずつ変化しています。
エシカルとサステナブルの他に「SDGs」という言葉も話題になっているのはご存じですか?
こちらではSDGsの概要とエシカル・サステナブルとの関係性について説明します。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった略語で「持続可能な開発目標」という意味があります。
これは2015年の9月に国連サミットで決まった国際目標であり、世界中の人たちがその目標を達成するために活動しています。
SDGsは17の目標と、そのなかの169の具体的なターゲットで構成された取り組みです。
17の目標には「環境問題」はもちろん「教育」「ジェンダー」「不平等」「パートナーシップ」といった、幅広い課題が掲げられています。
SDGsの進捗状況は定期的に報告が行われるので、各国の課題達成度が明確化するのも特徴です。
出典:持続可能な開発目標(SDGs)達成に 向けて日本が果たす役割
SDGsのSに「Sustainable(サステナブル)」が使用されていることから、基本的な方向性はサステナブルと同じです。
異なっている部分はSDGsにはあらかじめ目標が決まっている点と、その範囲が広い点です。
サステナブルは理念のような言葉でもあるので、SDGsはサステナブルに包括されているという解釈もできます。
またSDGsの目標のなかにはエシカルと関わりが強い項目も多いです。
このようにエシカルな取り組みはSDGsの課題達成に直結しています。
エシカル、サステナブル、SDGsは異なる意味を持ちつつも、方向性は変わらないことがわかります。
エシカル・サステナブルな取り組みが環境にやさしいことがわかりました。
しかし実際にどんな取り組みをすればいいのでしょうか。
こちらではエシカル・サステナブルに関係した具体的な取り組みについて説明します。
エシカルな商品を活用すれば、日常生活のなかでも環境に配慮した取り組みを自然に行えます。
とくに日頃から使用する日用品は使い捨てが多く、ゴミを多く生み出しやすいです。
1つ1つのゴミは小さいものかもしれませんが、毎日積み重ねると大量のゴミが生まれてしまいます。
ゴミの量が増えると焼却にかかる負担が大きくなり、環境汚染の原因となります。
このような使い回しのできるエシカルな日用品を用いれば、余計なゴミが出にくいです。
また焼却しても有毒な化学物質が発生しない、自然素材を使用した商品も数多くあります。
エシカル・サステナブルな取り組みに困った場合、身近でよく使う日用品から注目してみてもいいかもしれません。
エシカルファッションは商品の素材、あるいは作成する労働者に配慮したファッションを指し、サステナブルファッションと呼ぶこともあります。
ウールやコットンなど、農薬・化学肥料を使用せずに生産されたオーガニックな素材が使用されることが多いです。
その他にも廃棄された素材やペットボトルをリサイクルしたファッション商品もあります。
エシカルファッション商品はハイブランドからファストファッションブランドまで、数多くの企業が販売しています。
自分が好きなブランドで購入しやすいのもいい点ですね。
ファッションが好きな人は、ぜひエシカルファッションにも意識を向けてみましょう。
フードロスが問題となっている今、エシカルな食事を心がけるのも大切です。
フードロスとは売れ残りや食べ残しで廃棄された食品を指します。
食べ物が大量に生産されるようになった反面、廃棄量が増えて環境への負担も大きくなりました。
また高カロリーな食品も多くなり、わたしたちの食生活も乱れやすくなりました。
購入時や食事の際には、このような取り組みを心がけるようにしましょう。
エシカルな食事は環境だけでなく、自分の健康にも配慮ができます。
食生活が気になる方はエシカルな食事をぜひ取り入れてみてください。
その他にも、もっと身近にできる取り組みはたくさんあります。
このような自宅や外で気軽にできる行動も立派な取り組みです。
環境に対しての意識を持てば、エシカル・サステナブルな取り組みは無数にあります。
ぜひ日常のなかで新しい取り組みを発見してみましょう。
エシカルとサステナブルの意味や、その違いについてご紹介しました。
この2つはそれぞれ意味は異なりますが、密接な関係にあることがわかりました。
また環境や社会にやさしい取り組みを行うには、エシカルとサステナブル両方の考え方をもつことが大切です。
わたしたち1人1人にできる取り組みは小さなことかもしれません。
しかしその小さな積み重ねが、平和な世界を作るきっかけになります。
まずはわたしたちにできる範囲からエシカル・サステナブルな取り組みをはじめてみましょう。
エシカルノーマルでは地球環境や人に最大限配慮したハウスクリーニングを行っています。
「家の中を綺麗にしたいけど、外の環境を汚したくない……」
そんなエシカルな考えを持っている方は、ぜひご活用ください。
※10Rとは3Rのリデュース(ゴミを減らす)、リユース(繰り返し使う)、リサイクル(再利用する)から、独自に7つのRを追加した理念です